Galant GTO 整備とメンテ

中級 編
ドライバー、スパナ、ソケットレンチ、ペンチ、検電テスターと
最低限のツールでも出来るメンテを紹介します。
ここからは自動車整備の知識が多少ある方へお勧めします。


整備するのは大変ですが

何もここまでやる必要はありません・・・

調子に乗って最初からあれもこれもと
たくさんバラしてしまって元に戻せなくなるとこりゃ大変です〜


まずは整備解説書やパーツリストでお勉強しましょう

これらの関係書を入手し、見ながら臨むと失敗も激減しますよ


簡単なツールがあれば誰でも出来ますが

無理は禁物、怪我のもと・・・


ホース類

室内側から見たヒーターホース                ボロボロになったラジエターロアホース

ラジエターホースやヒーターホースは日夜熱に侵されており劣化もひどく冷却水漏れが起き
気が付いたときにはオーバーヒートなんて事が多々ありますのでヒビワレや増し締めのチェックをしましょう。


新品ホースが欠品だったとしても部品屋さんで他車種用の似た様な曲がりのホースを見つけ、ホース内径と同じ様な
鉄やステンのパイプを適当な長さに切断し、ホースバンドで接続すればオリジナルのラジエターホースも作れます。


ブレーキ (要整備工場)


最悪ライニングが剥がれる事も?ホイールシリンダやマスターシリンダは定期的にホーニング等のオーバーホールまたは新品に交換しよう 

ブレーキは油圧で制動力を与えています。その油圧(ブレーキ液)は熱膨張を繰り返し劣化も激しい場所です。
日頃液を交換していないと各種を腐食させてしまい最悪の場合ブレーキが効かなくなってしまいます。
旧車の場合、液のみならず定期的にブレーキ各部をオーバーホールする事も重要となってきます。
購入時や車検時には整備工場で全てのブレーキ分解整備を行う事をお勧めします。


マフラー

当時からアフターパーツの少ないGTOでしたから、今となっては簡単にマフラーさえも交換出来ません。
そこでワンオフでマフラーを作ってもらったり自作する方法がありますが、その場合の注意点を少し教えましょう。
太さによって変わるのですが、写真左にある矢印をご覧下さい。燃料タンクとリーフサスの間が狭いと
振動や走行時にマフラーが干渉しガタガタと騒音や場合によってキズが付きますのでご注意を。
そして写真右のリアタイヤ付近でマフラーが上を跨ぐ形になりますが、あまりマフラーが太すぎると車体か
ホーシングのどちらかに干渉し、サスのバウンド時等にキズを付けたりします。(車高を下げた場合も同様)
なお、これらの場所以外にマフラーの接合部や取付ステーを持ってゆく等、各部の溶接場所にも気をつけ製作しましょう。


リレー
昔の車の場合、電気制御はほとんど接点式でしたが今はIC等を使った無接点電子制御が主流になり
より細かいON/OFFが可能になりました。ここでは比較的簡単で便利に使えるリレーを使った工作をご紹介しましょう。

ICレギュレータ
電装品を多く使う昨今では、GTOの様な旧車の場合
特に渋滞時にバッテリー上がりを起こし立ち往生なんて事もあります
そこで発電量の多いオルタネータと大型バッテリーに替えたりするのですが
渋滞時にはやはり充電量が足りなくなります。その場合簡単な方法は
純正で付いている接点式のレギュレータからIC制御式のレギュレータに
変えればアイドリング時にも効率の良い発電をしますので、
今迄の様にアクセルを吹かしたりして充電させる事もいりません。

接点式では充電ON/OFF制御のみですが、IC制御ですと充電量を可変に
ゆるやかに行いますので、過充電等のトラブルも無くメンテナンスフリーになり
バッテリーにも優しく、劇的にライトや電装系類が明るくなる車もあります。

このICレギュレータはGTOの純正コネクターのまま差し替えで使えますので
誰でも簡単に交換出来ます。注文する場合にもGTOの純正レギュレータを
注文すれば自動的にこのIC式が部品で来ます。(価格は約6000円強)



ICウインカーリレー
純正接点式ウインカーリレーの場合、ウインカー速度が今の車に比べ遅くなりがちで
特に初期型のリア赤ウインカー車は、とっさのウインカーで一瞬どちらに出ているのか
解からず、後続車からクラクションや最悪追突されてしまう事もありえます。

そこでIC制御の可変速度フラッシャリレーを使えば今の車のリレー速度に合わせたり出来
後続車からも解かりやすく右左折時のヒヤヒヤからも開放される事でしょう。

現在比較的簡単に手に入るリレーとしては、バイク用品店で販売されている
二輪(原付)用「12V用電子フラッシャーコントロール」です。
このリレーはHI/LOの様な2段階式等ではなく、ロータリーダイヤルによって
任意の間隔に出来るのがICボリュームの良い所です。

配線は簡単で、純正の筒型フラッシャリレーはヒューズボックス上付近に2個ありますので
(1個はハザードリレー)その内のウインカーリレーに入っている配線をリレーから抜き
ICフラッシャーからの線を2本差し替えるだけでOK。シグナル音もカチカチと鳴ります。

初期の赤ウインカー車の球数でも問題なく作動しています。
(価格は約3000円前後)


IC間欠ワイパー
GTOの場合、74年モデルからは間欠ワイパーが装備されていますが、
それ以前の車の場合はワイパースイッチをこまめにカチャカチャやる事になります。
そこでIC制御式のワイパーコントロールシステム(リレー)を使えば、
自由に間欠時間をコントロール出来る事が出来ます。

一般的にカーショップやホームセンター等で手に入りやすい
ミツバ製のワイパーコントロールシステムの場合、2秒から20秒に1回の調節が
ロータリーダイヤルで可変に行えるのです。(価格は約5000円前後)
IC制御ですのでワイパースイッチの接点が焼けたり減ったりする事がなくなり
小雨運転時のスイッチ操作から開放され安全運転が出来、非常に快適です。


車体への配線は+−の他、オートストップ線に接続するのですが
GTOの場合はエンジンルーム内にあるワイパーモーターから出ている
4本配線の内「青色のみ」の線がオートストップ線です。
4本の線は室内のヒューズボックス上近くにあるワイパーリレーに
導かれていますので、モーターからリレー間の青色線の間に
間欠ワイパーから出ているオートストップ線を噛ませればOK。


クーラー連動電動ファン
後付クーラーが付いているGTOの場合は
ノーマルラジエターでは渋滞時にオーバーヒートしてしまう事もあります
そこで大きなラジエターを付けたり大型ファンを付けたりするのですが
渋滞時にはあまり効果的ではありません。その場合簡単な方法は
他車種用の薄型電動ファンをクーラーコンデンサに直接付けます。

ファン電源回路はバッテリーからヒューズとリレーを介しクーラーSWに。
クーラーが入ったら同時にファンの電源が入る様に回路を作ります。

こうする事で、クーラー使用以外での水温の上下で頻繁に
ファンON/OFFを繰り返す事が無くバッテリー負荷も抑えられ
普段の電動ファン騒音も無く、スイッチ入れ忘れもありません。

(必要物 薄型電動ファン(つける場所によって引出型か吸込型かを確認の事)、リレー、ヒューズボックス、配線)


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